
うちの息子が小学校6年生で単身留学することになりました。
「えっ、小学生でひとりで海外?」と驚かれることがほとんどです。
でも、この選択に至るまでには、私たち家族なりのたくさんの悩みと葛藤がありました。
主人の仕事は全国転勤。中学校3年間を同じ場所で過ごせない現実
私の夫は全国転勤のある仕事をしています。
辞令が出たらすぐに引越し。いつ、どこへ行くかの予定も立てられません。
これまでは私と子どもたちも一緒に引っ越してきましたが、息子が中学生になるにあたって考え始めました。
中学に入ると、部活や友達付き合い、勉強の環境が大きく変わります。
「このまま全国を転々としていいのか?」
「中学2年、あるいは3年で転校することになるのは、本人にとって大きな負担なのでは…?」
親の都合で居場所が変わる生活に、申し訳なさが募っていきました。
地元での中学受験も考えたけれど…
「だったらいっそ、地元の東京郊外にある祖父母宅に下宿して、中学受験をして通うのはどうか?」とも考えました。
でも、今住んでいる地域には中学受験をする子がほとんどいない。
塾もない。
親が付きっきりで支えなければ、厳しい世界だということも知っていました。
自分自身も中学受験を経験し、私立の中学で育ちました。
でも、夫は公立中学出身で、いまでも地元の友達とつながっていて、成人式や帰省のたびに再会できる。
「それって、すごくいいな」と感じるようになりました。
私立と公立、それぞれの良さを知っているからこそ、息子にどちらを選ばせるべきか、迷い続けていました。
留学という選択肢が見えてきた瞬間
「中学受験にかかるお金を、いっそ留学に回すという選択はどうか?」という思いは以前からありました。
ただ、私の中では「留学=高校か大学」というイメージが強く、すぐには現実味を帯びていなかったのです。
一方、祖父母宅への下宿は…
両家とも快く引き受けてくれそうでしたが、やはり中学1年生という多感な時期に、突然“親代わり”をお願いするのは難しかった。
たまに遊びに来て可愛がるのと、毎日一緒に暮らして育てるのでは、まったく違います。
年齢的な体力のこと、精神的な負担も考えて、「やっぱり現実的には難しい」という結論に。
そんなある日、インスタグラムで「小学校高学年からの単身留学」ができるという情報を目にしました。
目からウロコでした。
「そんな選択肢があるんだ!」
「もしかして、息子にとって一番いい道かもしれない…」
そこから私たちの「小学生留学プロジェクト」が動き始めました。
留学は“逃げ”ではなく、“挑戦”として選んだ道
子どもが海外へ行くことに、不安がなかったわけではありません。
でも、親が転勤で環境を変え続けてしまうよりも、子どもが自分の居場所を持って、しっかりと根を張れる環境を選びたい。
中学受験よりもきっと刺激が強く、視野を広げられる。
それは、これからの時代を生きる息子にとって、かけがえのない財産になるはずだと信じています。
次回は、実際にどのように学校を探したのか、どんな手続きが必要だったのかをお話しします。
少しでも、同じように悩んでいるご家庭のヒントになれば嬉しいです。
コメント